丸洗い
何度か着ているうちに袂や膝のあたり八掛の裾などが薄汚れてきたら丸洗いをします。 「京洗い」や「○○洗い」、「△△洗い」など、お店によって呼び名が異なることがありますが、仕立てたまま水を使わず溶剤で洗うというのは共通しています。 汗をかいたので丸洗い、ゆかたを丸洗いという依頼を受けますが、汗のほとんどは水分でその中に含まれているものを落とすには水が必要です。ゆかたのように素肌に直接触れるものは水洗いをお勧めします。鹿子絞りのようなものは水につけると絞りが伸びるため出来ないものもあります。
長所
- 水を使わず溶剤で洗うので型くずれや縮みがありません。
- ちりやほこり煤煙などの小さな粒子や薄汚れ、油性の汚れを落とします。
- 水を使ったときのように生地が硬くなりません。
- 染や金彩加工、刺繍などの加工に影響が少ない。(一部の金彩加工には注意が必要です)
- 解かずにそのまま洗うので、洗い張りのように仕立て代がかかりません
短所
- 個別のシミや変色したシミを落とす力はありません。
- 汗や飲み物など水に溶けるシミも落とすことも苦手です。