目次

シミになりました(カビの発生)

個別のシミや汚れをそれぞれにあった方法で取り除きます。

  • 油や樹脂の汚れは有機溶剤を、食べ物や汗などは水と洗剤を使って落としますが、両方混じったシミもたくさんあります。
  • 頑固に繊維とくっついているシミは化学的に分解して落とします。
  • シミの持っている色素が残ったり時間の経過と共に黄色く変色したものは、漂白剤を用いて白くします。その時に地色や柄色も抜けることがありますが、染料で元の色や柄に補正します。

カビ

最近、多く持ち込まれるのがカビの発生した着物です。白や黄褐色のもの、つまむと堅いもの、染料を退色させるものなど、いろいろなものがあります。

  • カビはたくさんある種類の中からその環境に合ったものが発生し次々と広がって行きます。
  • 着る機会が少なくなり長期間タンスの中に入ったままになっていることが原因の一つに挙げられます。
  • 住宅事情もコンクリート住宅やアルミサッシの普及で気密性が高くなり、暖房による結露した水分が部屋を高湿度にし、カビの発生しやすい環境になっています。
  • 特にタンスの裏側のような通気性の悪いところは注意が必要です。

カビはたくさんある種類の中からその環境に合ったものが発生し次々と広がって行きます。 このような保管環境ではカビの発生を防ぎきれなくなっているのかもしれません。カビを防ぐには常に部屋の空気を入れ換え、湿度を低くするようにすることが大切です。 カビ落とし処理した着物を、これまでと同じ保管環境で保管すると、またカビの発生する危険があります。 空気の乾燥した頃に虫干しをすることが必要なことはみなさんよくご存じのようですが、なかなか出来ないようです。もちろん着て歩くことが一番の虫干しになります。

絽喪服

全体に広がった白いカビが袖付けを中心に左右対称になっています。

カビ落としの処理をしました。

紋周りのカビ 紋の当て紙が湿気を吸って生えたカビ。

紙の下にも白いカビが生えています。紋以外には見あたりません。

紋縁のカビ 紋の周りにだけカビが発生しています。他のところには発生していません。

角帯

角帯に生えた白カビ。

カビ落としの処理をしました。

訪問着

絞り訪問着 絞りの訪問着に発生した黄色いカビ。

カビ落としと黄変処理しました。

中とじ糸のカビ 衿付け部分の表地と胴裏を綴じている中とじ糸にカビがでて、胴裏に移っています。表地に移ることもあります。

訪問着カビ 柄の中に発生した黄変カビ 金糸目も黒く変色しているところがある。

カビ落とし処理をして必要なところを染料で補正しました。

名古屋帯 塩瀬の名古屋帯に発生したカビ。

帯芯に発生したカビが表地に移っています。