洗い張り
3~5回くらい丸洗いをした後は、洗い張りをお勧めします。着物を解いて、元の反物の状態に戻して水と洗剤で洗います。洋服のように、着ている形のまま洗濯するのとは、異なる洗い方・仕上げ方の手入れ法です。丸洗いでは落ちなかった薄汚れや汗など水に溶けやすい汚れを落とします。もちろん、撥水加工(ガード加工)をしたものも洗うことが出来ます。しかし、古くなった頑固なシミ、黄変したシミなどは落とすことが出来ませんので個別のシミ抜きが必要です。又、縫い目の筋汚れも残ることがあります。
小紋や無地は、仕立ての時に生地の傷みや汚れ、変色のひどい部分を別の所と取り替えることにより、着物を長く着ることが出来るので経済的、合理的なお手入れ方法といえます。
・掛け衿を主衿や下前から取る。
・身頃の揚げのところで切り離し、上前と下前、上下を入れ替える。
・袖口を袖付け側にする。
・裏表のないもの(紬などの織物)は生地の裏表を替える。
・体型が変わったときには寸法を変える。
・派手になったので色を掛けて地味にする。
・色を抜いて別の柄や色に染め替える。
・日焼けなどにより場所によって色の異なるときは、染料で色を合わせをする。
解く方法
仕立ての逆にほどく。生地を切らないようにする。袖付けの留めや肩明きが裂けないように十分注意する。解いたあと、糸くずを取り除き縫い糸を出来るだけ生地に残さないようにする。
ハヌイの仕方
ハヌイの種類/手縫い (重ねハヌイ)
ハヌイの種類/ オーバーロックミシン (つき合わせ・平はぬい)
洗い張り後のシミ抜き
洗い張りをしても黄変シミは落ちないので、そのまま胸の汗シミが残っています。
シミ抜き処理をしました。